食の安心・安全に対して何を信じていいのか、多くの人が不安を感じるようになり、家庭菜園になじみの薄かった20代の若者にまで野菜栽培が広がっています。
そんな不安が広がる中、いま注目されているのは自宅での養蜂(ようほう)です。
いままでは60〜70代の一部の人たちの趣味として存在していました。
それが30〜40代に静かな人気となっています。
2006年のハチミツ消費量は約4万2800トン。そのうち輸入は約4万100トンと、9割を超えています。 輸入の約9割は中国産です。(農林水産省の推計)
中国からの輸入品への不安感が強まっている現在、おいしさと安心・安全を求め家庭菜園の延長線上としてハチミツも自分で採る、という流れなのかもしれません。
しかし住宅街でミツバチを飼育しても大丈夫?刺されたりしないの?と少々不安になりますが、ミツバチは刺激を与えなければ刺されることはなく、正しい手順を踏まえて飼育すれば、都会でも十分ミツバチを飼うことができるそうです。
最近スズメバチが増え、それによる被害も増えていますので、ハチ=スズメバチ=大きくて怖い、という印象があります。
そこでミツバチを見ると、小さくておとなしく、かわいらしく見えてきますので、ミツバチを飼うことへの抵抗も低くなってきたのでしょう。
ミツバチ(西洋ミツバチ)の採蜜範囲は半径2〜4キロですが、近くに花がないときには10キロ以上離れたところまで飛んで行きます。
採蜜の最盛期は春。養蜂する場合、この時期には巣箱を開けて、巣や蜜などの状態を週1〜2回見ます。夏や秋には月に数回見ますが冬は越冬に入るので見る必要はありません。
ハチを越冬させることが初心者には難しいので、飼い始めるのは春か秋が良く、ハチの勢いが増す3〜4月頃がベストタイミングです。
その年の5月に採蜜は可能ですが、1年は蜜を採らすに生態を観察することが飼育上手になるコツだそうです。
9月〜10月頃始める場合はハチの生態を勉強しながら越冬の経験を積むことができます。翌年の春にハチの勢いが増せば、春に飼い始めて5月に採蜜するより多くの蜜を採取することができます。
養蜂初心者やこれから初めてみようと思っている人は、住宅地の庭で飼育経験を積んで養蜂の情報発信や指導をしてくれるサイト「ビートピア」や、長野県のペンション「ぎんのさじ」で開催されている養蜂講座、今年7月に出版された「庭で飼うはじめてのみつばち」(山と渓谷社)が参考になるでしょう。
岐阜市にある養蜂問屋「秋田屋本店」では初心者向けに、西洋ミツバチ1群(約1万5000匹)と巣箱や蜜こし、手袋など一式を「飼育キット」として13万円で販売しています。
自宅でミツバチを飼うことで自宅周辺の自然を身近に感じられて安らぎ、小さな体で一生懸命に蜜を集めるけなげなミツバチを見る喜び、そしてなによりも安心で安全なおいしい蜂蜜を味わうことができる養蜂。
郊外でも都会でもできる心と体が満たされる趣味としてじわじわと広がりそうです。
【参考】
ビートピア養蜂講座
http://www.b-topia.com/course_yoho1.html
ぎんのさじ養蜂講座「はちみつ蔵」
http://www.83gura.com/mitsubachi-colam.htm
秋田屋本店
http://www.akitayahonten.co.jp/goods/yoho.html
(有)トレンドナビ 清水 惠子
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