カップ酒といえばオヤジの専売特許で、どこかうらぶれたイメージがあった。が、そんなカップ酒が今、若い女性の人気を集めている。
東京・神泉町(渋谷区)のスタンディングバー「立喰酒場 BUCHI」では
カウンターの後ろにカップ酒25種類が並べられている。ワイン60種類、焼酎70
種類なども置いてあるが話題を集めているのはカップ酒で、すべて1本600円。
外食チェーン・コロワイド(本社・横浜市)が手がける居酒屋「旨いもん屋栄店」(名古屋市)では、6月から全国のカップ酒を約30種類そろえた。1本525円。
これらカップ酒の特長はラベルがカラフルでデザインがおしゃれなこと。
飲み干した後、容器の可愛らしさに持ち帰る女性客も珍しくない。
たとえば、小鹿の絵がかわいいバンビカップこと「秋鹿」(秋鹿酒造・大阪府能勢町)や、和服の見返り美人をあしらった美人カップこと「南部美人」(岩手県二戸市)、野口英世の肖像画が描かれた「Dr.野口カップ」(福島)、2匹のサケが泳ぐ「サーモンカップ 大洋盛」(新潟)など。
カップ酒は、焼酎ブームに押されて消費量が伸び悩む日本酒業界で期待の商品として、醸造用のアルコールを加えるようなことはせず、純米や純米吟醸といったきちんと作ったカップ酒を増やしている。
うらぶれたオヤジの飲み物であるカップ酒のラベルのデザインを可愛くし、中身は本格的な純米や純米吟醸にして、今流行のおしゃれな立ち飲みバーに置く。これでカップ酒は一気にオシャレな飲み物になり、メディアにも取り上げられ、ますます人気度は高まっていくのである。
もし、マイナスイメージのある商品があれば、まずは商品のパッケージを可愛くして今流行のおしゃれなお店に置いてもらう。たったこれだけで商品がまるで生まれ変わったように魅力的に輝く。外見力というのは女性の心をつかむには欠かせない要素なのである。
(参考:2005.4.25日経MJ/2005.10.22朝日新聞)