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旬楽膳(しゅんらくぜん)


JR一宮駅から約800メートル、西北西に向かった地元幹線道路が交差する角に、昨年9月にオープンした「旬楽膳」がある。何の変哲も無い住工混在の場所にあり、店構えも普通の食品スーパーと変わらない。

出入り口は一ヶ所で、まず左側側面から青果、魚介、食肉、パン、惣菜、レジと並び中央に調味料などの加工食品類が並ぶ。商品のアイテム数は細分化して約2000。
95%を食品が占めている。

しかし「旬楽膳」は、地域で着実に固定客をつかみつつ、農業生産者や食品メーカーからも注目を集めている、規模的にも初の本格的な“自然派”食品スーパーなのである。100%ではないが、青果を中心とした生鮮類から加工食品の素材までほとんどが有機・無農薬栽培、食品添加物・合成着色料の無使用にこだわっている。

豆腐、めん類、パンなどの原料となる大豆、小麦も有機無農薬栽培、非遺伝子組み替え。食肉のための牛、豚の飼料、店内で焼くパンの酵母にもこだわっている。

店内を歩くと気づくのがナショナルブランド品の少なさである。酒類だとコーンスターチが入ったビールは置かないためビールの種類が少ない。だから大手メーカー品は数種。これに比べ、各地の中小メーカーの日本酒、焼酎などの品揃えは豊富。

包装の派手な商品であるスナック菓子類やインスタントラーメン類も少ないため売り場全体の色調は地味で落ち着いている。

惣菜売り場の後ろには、バイキング方式のレストラン「ダイニング膳」があり、惣菜もレストランの料理の素材も、店で販売しているものと同じ。このレストランは、有機・無農薬などの食品を味わってもらうことで、お店の販促を兼ねている。
(バイキング…昼 1290円(税込み) / 夜 1430円(税込み))


「旬楽膳」を運営をするカネスエは1892年創業。創業110年を迎える数年前から、会社の新たな方向性を模索していた。そのころ、BSE(狂牛病)問題など食品関連事件が相次いだ。何度も商品撤去に追われながら「メーカーだけでなく、店の責任はないのか?」という反省から、“有機・無農薬農産物などをベースに、身体に良い食品を、生産から店頭までの過程に責任を持って並べる”とのコンセプトが生まれた。

消費者の意識は、身体に良い有機食品には関心があるが、価格はナショナルブランド品に比べて高いし「有機・無農薬」といった表示もそのまま信用しにくい、というところだろう。
だから、店側は商品をただ並べるだけでは売れない。「信用できない」「高い」という壁をどう乗り越えるか、がポイントである。

そこで、「暮らしの勉強会」や産地見学会を行い、生産の現場を消費者に、消費者の声を生産者に伝えることで固定客づくりも進んでいる。

生産と消費を仲介する商業の原点が「旬楽膳」にはあるが、きちんと仲介するには、手間と人手がかかる。効率追求とは対極のこのスーパーが私たちの食生活にどんな風に根付くのか、そんな大きな実験に取り組んでいる「旬楽膳」の今後が楽しみである。



●「旬楽膳」

営業時間:午前10時〜午後10時
所在地 :愛知県一宮市八幡4丁目1番1号(〒491-0903)
TEL :0586-46-1851


参考  :2004年3月16日付「日経流通」
リサーチ:2004年4月5日

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